打ち合わせの前に、AIへ「この会社について調べて」と頼む。すると、事業内容や最近の話題が、ずらっと出てくる。
でも、読み終わったところで、こんなふうに迷うことはありませんか。
「いろいろ分かった気はする。でも、当日は何を聞けばいいんだろう?」
情報が集まることと、打ち合わせの準備が整うことは、少し違います。
そんなときは、もっと詳しく調べてもらう前に、最後に欲しいものを小さく決めてみませんか。今回は、一枚のメモです。
調べる量より、使う場面を先に決める
AIは、幅広く説明することも、細かく整理することもできます。ただ、「調べて」だけでは、こちらが何を判断したいのかまでは伝わりません。
例えば、相手の事業を知りたいのか。相談されそうなことを整理したいのか。初回の打ち合わせで、聞き漏らしたくないことを決めたいのか。
同じ資料でも、使う場面が違えば、欲しいメモも変わります。
僕が大切にしているのは、AIを使ったかどうかより、仕事が次へ進んだかどうかです。だから、まずは「このメモを見て、何ができれば助かるか」から考えたいんです。
三つの欄だけで、試してみる
最初は、次の三つがあれば十分かもしれません。
- 相手について分かったこと
- 当日聞きたいこと
- まだ分からないこと
ここでは、実在するお客様の資料を使わず、練習用の架空資料で試してみます。
練習用の架空資料
A店は、来月開業予定の小さなカフェです。昼の時間帯の来店につなげたいと考え、メニュー表と店頭案内を準備しています。予算、具体的な開業日、営業地域については、この資料に記載がありません。
AIには、例えばこんなふうに頼めます。
以下の架空資料だけを使って、初回打ち合わせの準備メモを作ってください。 目的:相手の状況を確認し、次に何を相談するか決めること。 三つの欄に分けてください。 1. 資料から分かったこと:最大3項目 2. 当日聞きたいこと:最大3項目 3. まだ分からないこと:最大3項目 資料に書かれていない事実は補わず、「不明」としてください。 質問は、資料にある事実とは区別してください。 全体を400字以内にまとめてください。 【架空資料】 (ここに上の練習用資料を貼ります)
大切なのは、気の利いた長い依頼文を書くことではありません。「何のために」「どんな形で返してほしいか」を、自分でも分かるようにすることです。
「不明」が残っていても、準備になる
例えば、この資料なら「来月開業予定」「昼の来店につなげたい」「メニュー表と店頭案内を準備中」は、書かれていることです。
一方、「どんなお客様に来てほしいですか」「案内をいつまでに用意したいですか」は、打ち合わせで確かめたい問いになります。
予算や具体的な開業日は、資料だけでは分かりません。そのまま「不明」でいいんです。
これは整理の仕方を示す編集上の例で、特定のAIの出力を再現したものではありません。実際に出てきたメモは、元の資料と見比べてください。資料にない予算や客層が、いつの間にか事実として書かれていないか。質問と分かったことが、混ざっていないか。
全部の欄が埋まったことより、当日何を確かめるかが見えること。その方が、打ち合わせでは役立つ場面もあると思います。
次の一回で、聞きたいことを三つ選ぶ
まずは架空資料で、一度メモを作ってみる。実際の仕事で使うときは、会社のルールと利用するAIの設定を確認し、入力してよい材料だけを使います。
できたメモを読んで、「この三つを聞けたら、次に進めそうだ」と思えるか。それを目安にしてみてください。
うまくいかなければ、もっと高度なAIを探す前に、欲しいメモの形を少し変えてみる。質問を二つに絞る。説明を短くする。分からないことを、もっとはっきり分ける。
YCBは、自分の仕事でこうした使い方を試し、迷ったところを相談できる場です。一人で依頼文を完成させてから参加する必要はありません。
「出てきたけれど、使いにくい」。そんな途中の状態も、次に試すことを考える材料になります。
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