おはようございます!合同会社sInの長嶋です。
昨日は、こども食堂のボランティアに行って来ましたが、
ご利用頂いているお母さん方から、
”良く考えられたメニューで、毎回食べるのが楽しみ。レシピをインスタで教えて欲しい!”
と嬉しい声を頂きました。
何処にニーズがあるのか、実行していないと気が付かないモノだと、
改めて気付かされました。
さて、中々終わりが来ない人財教育の話です。
今日は、実際に現場で行っている事などに触れていきたいと思います。
※顧客のプライバシーもあるので、完全に包み隠さずとはいきません、ご了承ください。
例えば、ある製造業のお客さん。
先日、全く別件で会社に訪問していた際に、社長がポロっと、
社:”あ、今月メカトロかぁ。” 何となく、言い振りが気になった僕は、
僕:メカトロって何ですか?
社:2年に1回開かれている合同の展示会で、ウチは必ず行くようにしてるんだよ。
僕:へ~、必ず行くようにしてるんですね。何でですか?
社:新しい装置や刃物とか色々あって、勉強の為に行かせてる。
自分の仕事の効率上がる方法とか、考えてくれると良いんだけどねぇ。
僕:ん?何か引っ掛かりますね。
社:学んで来てくれているか、正直、微妙なトコなんだよね。
僕:まぁ、確かに、学んで来ました!みたいな証拠見えないですもんね。
社:いや、ちょっと前まで、レポート書かせて、
出した社員には、少しお金出してたんだよ。
僕:ちょっと前ですか?今はやってないんですか?
社:うん。最初はお金欲しさに出してたけど、
段々レポート出なくなって、やがて立ち消えた(笑)
僕:ん~、まぁ、レポートはトキメキませんもんね(笑)
社:うん、一度、家に帰ってPC開いてって、社員からすると面倒だからね。
僕:そうですね。展示会の交通費は出ていても、その間は現場は止まる訳ですから、
会社としては、お金が出て行ってしまっている状態ですね。少し考えましょうか。
そんな日常会話の中から、僕が現場で実施した事、それは
”メカトロ社内発表会”です!
なんのこっちゃって方も多いと思うので、説明すると、
メカトロに行くに当たり、
1人1個(製品・装置なんでも可)を社内向けにプレゼンする企画です。
翌週に時間を設け、1人1票投票して、グランプリを決める流れです。
事前に告知し、当日は、何か発表できるネタが無いか?と必死になって回ります。
ボーっと回っている暇なんて無いです!恥かきたくないですからね。
そして、実施する上で重要視した事、それは
”全員参加”です。
社長は行きませんが、工場長からベテランから若手まで、全員参加です。
正直、意図としては、若手に学びの機会を与えたい、部分が大きかったです。
ですが、これを若手だけにやらせると、”やらされ感”、”辱めの機会”のように
企画として面白くなく、ネガティブに作用してしまう事を危惧して、
工場長含め、ベテランの方々にもお願いしに行き、この形を取りました。
幸い、皆さん、快く?(え~って言っていた方もいましたが)引き受けてくれました。
それだけではありません。
こんな企画、今までやった事がないので、社員に対する事前告知、これは非常に重要です。
一歩間違えれば、大ひんしゅくを買ってもおかしくありません。
だって、課題を出されて嬉しい人はいないですからね。
なので、当初は、僕が社員には説明しようと考えていました。
面白おかしい企画で、楽しみながらやりましょう!って機運作りをしながら。
でも、その時に思い浮かんだ言葉は、
”それは社長、そして会社の成長には繋がらないのではないか。”
という事です。
僕は上手に伝えられますし、雰囲気作りも出来ます、プロなので。
実行させる、そのまで綱を引いても良い気はしました、初の試みなので。
でも、それでは、依存体質になってしまう、と思いました。
企画自体が転んでしまう可能性は十分あり得ます。
・事前告知で失敗し、社内の機運が下がる。
・通達が上手くいかず、翌週の発表会がグダグダになる。
それも承知の上で、最終的には社長に事前告知を行ってもらう事にしました。
実は、まだあるんです。
この企画を思い付いた時には、発表会の司会進行は、僕がやる予定でした。
ただ、メカトロに行くのが木曜・金曜、月曜は休日の社員・・・
そうなると、実施は自動的に火曜になります。
理由は簡単です。忘れない内に実施しなくてはならないからです。
ですが、予定を確認すると、火曜は僕が東京出張の日・・・
結局、発表会実施まで、会社側に全て委ねる事になりました。
当日は、僕も出張中に気になって仕方がありませんでした。
当日の夜に社長から送られてきた内容を簡単に、
メカトロのプレゼン約1時間やりました。
みんな、それなりに用意はしてくれてありました。
やれば出来るんだぁ、と感心。
発表時はみんな真剣で、ボーっとしている社員も皆無でした。
番外編も登場したり、質疑応答も少し脱線しながら、
工場長中心に、加工の深い話も出来ました。
展示会や講習会に行ってもレポートは書かせましたが、
プレゼンは初めてで渋々感もありましたが、やって本当に良かったと思います!
東京帰りの社内で、一人でガッツポーズしちゃいましたね(笑)
ただ、これは社長の感想、主に若手社員がどう思っているかを聞くまでは安心できません。
家に帰るまでが遠足です、みたいな。
翌日、フォローする為に来社し、若手社員から工場長まで、
作業場に行き、一人一人に話を聞きます。
・当時は高速道路が渋滞していて、見る時間が短くて大変だった話
・発表内容が被らない様に、工場長が空気を読んだ話
・自分が見切れなかった話を聞けるのが良かった話
・発表に値する内容があるかどうか心配だった話
・あんまり頻度高くはやらないでと言われた話
こういった施策を行うには、勇気が要ります。
僕の中では、社員との個の繋がりをある程度構築した上での実施だったので、
最悪、アフターフォローをすれば何とかなると、青写真を描いていました。
結果、今回は+に作用してくれました。
ただ、毎回そうなるとは限りません。
しかも、僕がこの会社から依頼が来たのは、退職者が出たから、でした。
そんな状況で、新たな試み、これには社長も僕も勇気が要りました。
でも、社長の描く理想の未来像に近付ける為に、腹をくくりました。
後になって工場長が言ってくれた言葉ですが、
こういった事をすると、今までボーっとやってきた人が出ていく可能性はあるよね。
でも、会社が前向きになって付いてこられなくなった社員は、それで正解。
仮に退職者が出たとしても、次に入ってくる社員は、前向きになった会社にくる訳だから、
それは必要な新陳代謝かもしれないね。
船が浮かんでいる状況を想像してみてください。
船が進もうとすると、白波が立って、水の抵抗を受けます。
速く進もうとすればするほど、強く受けます。
進むのを止めてしまった船は、波も立たなければ、景色も変わりません。
ただただ、そこに浮かんでいるだけです。
今、変化が激しい世の中で、会社の生存競争は非常に厳しい状況にあります。
しかもそれは、大手や中小企業、関係なく、です。
変化を起こそうとすると、抵抗が生まれます。物理学的には、”慣性”が働くからです。
中小企業は大手と比べ、確かに投入できる資金は潤沢にはありません。
でも、例えば社員数が少ないという事は言い換えると、転換のし易さでは分があります。
弊社のsInは、small Is necessary の頭文字を取っています。
”必要なのは、志を持った小さき挑戦者たちだ”と訳します。
世界は、特に産業革命以降、資本主義の車輪を回し続けています。
でも、それだけで走り続ける事に、無理が生じてきている印象を受けます。
そんな目まぐるしく変化する社会の中で、生き残る為の1つの大きな要因が”人財”です。
そこに完全オーダーメイドで挑むのが、僕の仕事です。
今日挙げたのは、ホンの一例です。
でも、サービスメニューに、記載の方法がないと思いませんか?
なので、人財教育を、全て言語化するのは、殆ど無理です、と言うのが結論です。
だからこそ、難しく、だからこそ、面白い。
僕はそこから、逃げませんし、諦めませんし、他人のせいにはしません。
そんな志を持って、僕自身も日々学んでいますし、続けていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
合同会社sIn(シン) 長嶋泰人
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